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照明デザイナーのお仕事 その3

5月5,6日に本番を向かえるミュージカル、昨日二週間ぶりにリハーサルを見に行きました。
2週間前の稽古後に話したことを踏まえてかなりの修正が入っていました。

ここからは大きな修正はなく、ここまで作ってきたものを基本に、稽古は最後の詰めの段階に入ります。
こちらの作業も本格的にスタート。
前日の4日は劇場での設営とリハーサルになるので、残りの日程は30日〜3日の4日間。
ここから残り作業をどう割り振るかも悩みどころです。

お芝居はまず台本から始まります。
とはいえ、いざ稽古が始まってみるとセリフが変わったり、動きが変わったり、シーンが入れ替わったりとどんどん変更が出てきます。
なので稽古の最初に渡される初稿と実際の上演台本はかなり変わっているのが普通です。
さらに言うと、劇場に入ってからもいろいろと変更が入るので、上演台本と実際に上演される作品も細かい部分ではかなり違っていることがあります。

今回もそこそこの量の差し替えが入っていました。
そのままだと本番をやるのに都合が悪いので、今日はまず台本を作り直す作業から始めます。

 

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細かい部分があいまいだったりするので、昨日の通しリハーサルを撮影したものと見比べながら、差し替えのテキストを台本に切ったり貼ったりして、実際に演じられている流れと合わせていきます。

 

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稽古場でのビデオ撮影は実はなかなか大変です。
稽古をするスタジオは実際の舞台よりも狭いことがほとんどです。
仮に演技面は実寸がとれていても、それを見るスタッフのスペースはあまり広くありません。
なのでカメラを置いても演技している人たち全員を撮り切れないことが多いのです。
なのでワイドで撮れる機種を探したり、ワイドコンバーターをつけたりと、人それぞれでこだわりと工夫があります。

ちなみにぼくはリコーのアクションカムを使っています。
画角が204°とコンバーターとか使わなくても広いこと。
小型で軽量なこと。
3時間程度の撮影ならバッテリーで行けること。
それと、プライベートでアウトドアで使えることとオレンジのカラーが好きだというのもあります。
デメリットは25分で自動的に撮影が止まること。
これは仕様なのでどうしようもできません。多分ファイルサイズの問題。
ただ連続撮影の設定ができるので、ファイルが分割されてウザい以外はそれほど問題ではありません。

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最近ではひとつの作品に関わるスタッフのセンションが増えましたし、個人的に稽古を撮影したい出演者を増えました。
みんながカメラを置くと、狭いスタッフ席周りがカメラだらけになるので、最近では制作が代表して通し稽古を撮影して、YouTubeにあげてみんなで共有するみたいなことも多くなりました。

ということでビデオを見ながら台本の直し。
ついでに照明のキッカケも確認していきます。

 

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前回の稽古で大まかにはキッカケを振りましたが、役者の動きや音のタイミングもビデオで確認して、もう少し細かくどのタイミングでどのくらいのスピードで明かりを変化させるのかを決めていきます。

セリフがキッカケになる場合は台本でセリフの該当箇所に線を引きます。
音楽や動きといった台本にないものがキッカケになるならメモを書き込んでいきます。

今回はミュージカルで音楽に合わせることが多いので、曲のカウントも書き込んでいきます。
このあたりはそれぞれの趣味で、曲のフレーズや時間でキッカケを取る人もいます。
カウントは正確ですが途中で数え間違えたりすることもあるので、当然曲のフレーズも覚えておきます。

ということでビデオを見ながらの台本の直しとキッカケの確認が終わりました。
かかった時間はだいたい2時間半くらいです。

そしてすいません。この記事はリライトはしてませんが時間は計り忘れました…。